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論文紹介

著者の顔画像横山 絢香先生
17 DECEMBER 2020
Impact of Inter-fractional Anatomical Change in CIRT for Prostate Cancer
論文画像
前立腺がんの治療において、患者の体内は日々変化しており、線量分布に影響を与えています。本研究では毎治療時のCT画像を用いて、日々の変化に対する水平ビームと垂直ビームの比較を行いました。その結果、水平ビームは垂直ビームと比べてターゲット線量を担保できることや、垂直ビームは直腸の中線量を低減させるのに効果的であること、3 mmのマージンが日々の変化において必要であることが示されました。今回の論文は私の人生初の論文となりました。無事書き上げることができ、うれしく思います!!
Frontiers in Oncology
doi: 10.3389/fonc.2020.01264
著者の顔画像小林 なお先生
06 DECEMBER 2020
SBRT for Pulmonary Oligometastasis from Colorectal Cancer
論文画像
入局1~2年目の研修先である埼玉医科大学国際医療センターでご指導いただいた、初めての筆頭著者論文です!この論文では“全身がん”になる手前の“オリゴ転移”に対する定位放射線治療をテーマとしています。大腸がんは肝臓や肺への転移があっても、転移巣の局所治療が予後改善につながることが明らかとなっています。その一方で、原発性肺癌などと比べ大腸がんの肺転移は局所制御率が下がることも指摘されています。今後は原発巣に応じた線量投与で、さらなる治療成績の向上が期待されます。
In Vivo
doi: 10.21873/invivo.12130
著者の顔画像柴 慎太郎先生
29 NOVEMBER 2020
Clinical Impact of Hypofractionated C-ion RT on Locally Advanced HCC
論文画像
局所進行肝細胞癌では集学的治療が必要です。近年、分子標的薬単独と比較して放射線治療+TACEで予後が改善するというデータが示されており、通常の放射線治療より局所効果が高く、肝機能温存が可能な重粒子線治療ではより予後が改善することが期待されます。今回、脈管侵襲がある局所進行肝細胞癌に対する重粒子線治療の治療成績をまとめ、重粒子線治療が局所進行肝細胞癌の有望な集学的治療の選択肢であることを示唆する結果となりました。
Radiation Oncology
doi: 10.1186/s13014-020-01634-z
著者の顔画像富澤 建斗先生
22 NOVEMBER 2020
Does the New FIGO Classification Have Better Stratifying Ability?
論文画像
入局1年目の富澤です。本研究はまさしく左の画像のような新入生の私に突然降ってきた大チャンスでした。様々な分類、ジャンルやカテゴリなど、組分けはあらゆるところで用いられます。本研究は2018年に改訂されたFIGO分類が子宮頸癌の病期と予後に与えた影響を、当科にハイブリッド腔内照射法が導入された後の221症例を旧分類と比較して検証したものです。新分類の方がより高い層別化能を持つことが示唆されました。指導教官である尾池先生の指導力に感服しながら、貴重な大学院生活の始まりを実感した入局初論文でした。
Cancers
doi:10.3390/cancers12071770
著者の顔画像入江 大介先生
15 NOVEMBER 2020
“Bump of Intestine” Revealed by Oral Contrast Agents at IGBT
論文画像
見えないモノを見ようとして、人は望遠鏡を覗き込んだりしてきました。子宮頸癌の腔内照射では腸が見えなくて困りますね。でこぼこ丸い子宮の上から腸が巻きついていると、まいったなコレ見えねぇしよって思います。そこで我々は経口造影剤で腸を見やすくしています。別に我々が初めて行った工夫ではありませんが、その詳細をまとめたのは我々が初です。するとこうして意外にもリッパな論文になるんですね。論文になればこの知識は忘れたって消えやしません。論文を書くモチベーションはそうやって始まったんですよ。
Cureus
doi:10.7759/cureus.8367
著者の顔画像土田 圭祐先生
8 NOVEMBER 2020
Definitive Whole Pelvic RT for cN1 Prostate Cancer
論文画像
骨盤内リンパ節転移陽性前立腺癌に対する放射線治療の有効性は示されておりますが、照射方法については十分に最適化されていません。今回、国立がん研究センター中央病院で臨床的骨盤内リンパ節転移陽性前立腺癌に対し、根治的全骨盤照射を施行した症例を後方視的に解析しました。中央値7年を超える比較的長い観察期間で、臨床的リンパ節転移陽性症例に対して根治的全骨盤照射が有効であること、また、VMATを利用して転移リンパ節部位に線量増加を行った症例では治療成績の向上が得られることを報告しました。
Cancer Medicine
doi: 10.1002/cam4.2985
著者の顔画像大須 直人先生
1 NOVEMBER 2020
Carbon Ion RBE for Head-and-Neck Squamous Cell Carcinomas According to HPV Status
論文画像
入局1年目の大須です。自身初となる論文がJournal of personalized medicineに載りました!右も左も全くわからず、頑張りたいけど何を頑張れば良いのかすらわからない状態からのスタートでとても不安でしたが、co-first authorの小林先生、指導教官の尾池先生をはじめとした先生方のバックアップの元、入局から半年も経たないうちに、この様にして重粒子に関する研究を形にできたことをとても嬉しく思います。感謝感激です!私の様なズブの素人からでも短期間で一研究者に育て上げる指導体制こそが当科の強みだと感じました!
Journal of Personalized Medicine
doi: 10.3390/jpm10030071
著者の顔画像Narisa Darwis先生
25 OCTOBER 2020
Shaping the Ladder: First Meta-Analysis on Post-RT PSA Bounce
論文画像
前立腺癌症例における放射線治療後の一過性PSA上昇(bounce)は生化学的再発と紛らわしいため医療者・患者さん双方にとって悩みの種ですが、多彩な背景因子の交絡によりその実態解明は困難でした。今回、PSA bounceに関する50報の論文をメタ解析し、放射線治療モダリティごとのPSA bounceの発生動態を報告しました。Narisa先生はインドネシア出身の当科リーディング大学院2年生です。3報目の筆頭論文、おめでとうございます!
Cancers
doi: 10.3390/cancers12082180
著者の顔画像柴 慎太郎先生
18 OCTOBER 2020
Compton Camera for Real-Time Monitoring of γ-rays Induced by C-ions
論文画像
生体(マウス)に対して重粒子線の照射を行いながら、コンプトンカメラを用いて生体から発せられる511 keVの消滅γ線を測定し、リアルタイムに重粒子線を可視化し観察しました。結果として、照射部位では重粒子線が生体内でエネルギーのピークを作っていることが観察でき、加えて照射により放射化した物質(血液など)が移動し体内に広がっていく様子が観察できました。生体に対して重粒子線照射を行いリアルタイムで観察した研究は世界初であり、今後の医療用コンプトンカメラの開発に寄与する研究と考えています。
Frontiers in Oncology
doi: 10.3389/fonc.2020.00635
著者の顔画像阿部 孝憲先生
11 OCTOBER 2020
Pattern of Local Failure of Locally Advanced Lung Cancer Treated with CCRT
論文画像
局所進行肺癌は化学放射線療法で治療しますが、5年生存率は20-30%台と治療成績はいまだに十分とは言えません。今回、治療成績を後ろ向きに解析してどのような再発形式が多いのかを明らかにしました。再発形式を詳細に分析することでそれに対してどのような対策をとることが可能なのか考えることができるようになります。局所進行肺癌に対しては近年免疫チェックポイント阻害薬が使用され治療成績が伸びていますが、放射線治療の役割も大きく非常にhotな分野です。
Anticancer Research
doi: 10.21873/anticanres.14339