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論文紹介

著者の顔画像岡本 雅彦先生
23 JULY 2022
Pembrolizumab after Carbon Ion Radiation Therapy for Alveolar Soft Part Sarcoma Shows a Remarkable Abscopal Effect : A Case Report
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ASPSという疾患をご存知でしょうか? As soon as possible…ではなく、胞巣状軟部肉腫と訳される超希少な軟部肉腫です。軟部肉腫はそれ自体が10万人あたり2-3人という発生率の希少がんですが、ASPSは軟部肉腫のさらに1%以下の発生率です。通常の放射線には抵抗性を示し、有効な化学療法も少ない状況で、この方も海外から治療を求めて当院に来院されました。重粒子線の強力な局所効果に加えて、免疫チェックポイント阻害剤との併用により、非照射病変でのabscopal効果増強が感じられた症例でした。
Advances in Radiation Oncology
doi: 10.1016/j.adro.2021.100893
著者の顔画像川嶋 基敬先生
16 JULY 2022
Adaptive Planning Strategy in Carbon Ion Therapy
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近年、放射線治療ではadaptive therapyが注目を集めています。 Adaptive therapyとは、日々照射を繰り返す放射線治療において、患者の周囲臓器の変化による腫瘍の形状および位置の変化や生理学的変化を毎回の治療で考慮し最適化する治療のことです。しかし多くの研究においてはadaptive therapyに時間をかけても問題ない症例が用いられています。そこで本研究では常にガスが流動しているような症例 (膵臓)を対象とした、飛程の変化に敏感な重粒子線のadaptive therapyの新しい手法を検討しました。本研究成果が今後の重粒子線治療の礎となることを期待しています。
Physics and Imaging in Radiation Oncology
doi: 10.1016/j.phro.2022.01.005
著者の顔画像大田 哲愛先生
09 JULY 2022
Tumor Mutational Burden Predicts Prognosis of Radiotherapy-Treated Cervical Cancers
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単位長さあたりの体細胞変異量TMB(Tumor mutation burden)が各種がんの予後予測因子であるということが明らかになりつつあります。群馬大学において子宮頸癌に対し根治的放射線治療をおこなった98症例のTMBを調べたところ、中央値は9.5 mutation/Mbであり、TMBが高い症例は低い症例より全生存率が低く(p = 0.038)、多変量解析にてTMB高値は子宮頸癌の独立した予後不良因子であることが判明しました。
Japanese Journal of Radiology
doi: 10.1007/s11604-021-01230-5
著者の顔画像河村 英将先生
02 JULY 2022
Not Only “Radiation” Safety
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重粒子線照射施設という普通とはちょっと違う特殊な環境で患者さんが急変したらどうすれば良いのか?ということについて、医療の質・安全管理部、ICU、救急部などと相談して対応を検討し、PDSAサイクルで改善していった経緯をまとめた論文です。「こんなの論文になるの」という心配もあり、普段読んだり書いたりしている論文と畑が違うこともあり大変でしたが、多部門、多職種の協働での成果が形にできてうれしいです。
BMJ Open Quality
doi: 10.1136/bmjoq-2021-001578.
著者の顔画像大久保 悠先生
25 JUNE 2022
Repetitive Painting (REPEAT) Irradiation in Helical Tomotherapy
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Tomotherapyはいい治療装置なのですが、1回線量が高いと治療時間が長くなること、また治療途中で位置確認と補正ができないことが欠点で、特に定位照射のときに問題となります。その欠点を克服するべく考えたのがREPEAT照射法です。埼玉医大国際医療センターの医学物理士さんと協力して、2本の論文でひとつのストーリーを作りました(doi: 10.21873/invivo.12521)。単純にグルグルと繰り返すだけのシンプルな解決策ですが、“ヘリカル”照射のTomotherapyにはピッタリではないでしょうか?
In Vivo
doi:10.21873/invivo.12706
著者の顔画像久保 亘輝先生
18 JUNE 2022
Real-World Data of Radiotherapy Combined with Durvalumab
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2018年に日本ではdurvalumabという免疫チェックポイント阻害剤が局所進行肺癌の化学放射線療法後に保険適用されました。その前後から放射線治療業界ではdurvalumab関連の講演会が驚くほど増えました。ただ、実臨床でのデータが少なかったために、今回、調べました。群馬県内の全ての放射線治療施設の先生方にご協力いただき、多くの先生方のご支援のもとにできた論文です。今後もこのような研究をGUSTROの支援のもとで行っていく予定ですので、是非ご協力をお願い致します。
Journal of Radiation Research
doi: 10.1093/jrr/rrab116
著者の顔画像武者 篤先生
11 JUNE 2022
Prospective Observational Study of Carbon-Ion Radiotherapy for Bone and Soft Tissue Sarcoma of the Head and Neck
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2012年から群馬大学で行われている頭頚部骨軟部肉腫に対する重粒子線治療の前向き臨床試験について報告しました。稀な疾患であるため、世界的にみても他治療を含め、論文報告が少ない現状があります。本疾患への重粒子線治療は以前から有効性が報告されていましたが、報告施設は限られていました。今後も必要としている患者さんへの治療を重ね、重粒子線治療の可能性や有用性について、世界へアピールしていく所存です。
Anticancer Research
doi: 10.21873/anticanres.15614
著者の顔画像髙草木 陽介先生
04 JUNE 2022
Reliability of DeepL Translator
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翻訳の強い味方「DeepL」について、医学論文の翻訳における有用性を検討しました。日本語で医学論文を作成する際には、主語述語を明確にし、できるだけ単純な文章を用いることで、より精度の高い英語翻訳が期待できそうです。「DeepLは使えるなぁ」という印象を科学的な手法で示すことができました。いつもとは大きく趣向の異なる研究で、非常に興味深く取り組めました。この論文を出せたので、大手を振って論文の翻訳にDeepLを利用することができそうです!
Cureus
doi:10.7759/cureus.17778
著者の顔画像尾池 妙先生
28 MAY 2022
Recurrence-Unrelated Elevation of Tumor Marker SCC during Post-RT Follow-Up of Cervical Cancers
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私は産科婦人科学講座に所属し婦人科がん診療に携わっておりますが、今回、腫瘍放射線学講座のご指導のもと放射線治療後の腫瘍マーカーSCCの非特異的な上昇に関してまとめました。子宮頸癌の放射線治療後のフォローにおいてSCCの非特異的上昇はしばしば経験されますが、どのくらいの頻度で認められ、何が関与するのかなどははっきりしていませんでした。今回の研究結果が皆様の臨床の一助となればと思います。
Diagnostics
doi: 10.3390/diagnostics11091585.
著者の顔画像岡野 奈緒子先生
21 MAY 2022
Safety Verification of Carbon-Ion RT for Patients with CIEDs
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CIEDsとはcardiac implantable electronic devicesの略で、主に不整脈患者さんの治療で用いられる植え込み型心臓電気デバイスのことです。「ペースメーカーが入っている患者さんのMRIは要注意」ということは皆さんも授業で習ったのではないでしょうか。放射線治療では、高エネルギーX線を用いるため注意が必要です。では、重粒子はどうでしょう?また、どうして注意しないといけないのでしょう?そんな日常の疑問の答えの1つとなる論文になったのではないかと思います。
Journal of Radiation Research
doi: 10.1093/jrr/rrab105
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