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論文紹介

著者の顔画像柴 慎太郎先生
25 SEPTEMBER 2021
Usefulness of Bioabsorbable Spacer Placement in C-ion RT
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スペーサー留置の有用性を当院での吸収性スペーサー1例目の方のデータを用いて報告しました。症例は仙骨部脊索腫の方で、直腸線量のDVHパラメーターをスペーサー留置前後で取得・比較することで、スペーサーを留置することで腫瘍に十分な線量を投与しながら直腸も守れるという結果が得られました。また、バーチャル内視鏡を用いて、直腸線量を視覚的にわかりやすく捉えられるようにしています。消化管が近接していてもスペーサーを留置すれば安全で根治性の高い治療ができます。また、スペーサーの安全性についても治療後に体内に吸収されるので人工物が体内に残らないという点で安全であろうと考えられます。
Journal of Radiation Research
doi: 10.1093/jrr/rrab013
著者の顔画像柴 慎太郎先生
18 SEPTEMBER 2021
Impact of Carbon Ion Radiotherapy on Inoperable Bone Sarcoma
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切除不能骨原発肉腫に対する重粒子線治療の成績をまとめました。局所制御率は脊索腫で9割、脊索腫以外の肉腫で8割と非常に良好な結果で、切除不能骨原発肉腫の根治的治療の選択肢の一つとなることが示唆されました。また、DVH解析では、粒子線のシャープな線量分布から、通常のVxではなくV<xという、ターゲット内でXGyが照射されていない体積と再発の関係に注目しました。
Cancers
doi:10.3390/cancers13051099.
著者の顔画像柴 慎太郎先生
11 SEPTEMBER 2021
C-ion RT for Oligometastatic Colorectal Cancer in the Liver or Lung
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少数転移性腫瘍に対する局所治療が予後を延長するという報告が増加し、日本国内においてもオリゴ転移に対してSBRTが行われるようになってきています。 オリゴ転移に対する重粒子線治療の報告は少ないので、今回大腸癌の肝臓、肺のオリゴ転移に対する重粒子線治療の成績を報告させていただきました。症例数はあまり多くありませんが、良好な局所効果が得られ、腫瘍径が5cm以上のSBRTでは適応にならないような腫瘍でも重篤な有害事象を認めず安全な治療が可能でした。
Anticancer Research
doi: 10.21873/anticanres.14967.
著者の顔画像髙草木 陽介先生
04 SEPTEMBER 2021
Dosimetric Comparison of Hybrid-VMAT for Stage I Esophageal Cancer
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Hybrid-VMAT法とは、1回の照射の中で、3DCRTとVMATを同時に組み合わせて照射する方法です。当初は乳癌の治療で開始され、肺癌や食道癌に応用されてきたようです。ふたつの照射方法を組み合わせる最適な割合はこれまで検討されていませんでした。既に掲載された「食道癌の重粒子線治療の線量分布の比較」の症例をそのまま利用して検証しました。そのため労力は非常に少なく、着想から掲載までに要した期間は3か月足らずでした。特に当院でこの照射方法を採用する予定はありませんが、「やってみた」的な研究も十分論文になるのが放射線治療分野の素敵なところのひとつだと思います。
Anticancer Research
doi:10.21873/anticanres.14962.
著者の顔画像佐藤 浩央先生
28 AUGUST 2021
The Role of Radiotherapy in the Era of Immunotherapy
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がん免疫反応の解明が進むにつれて、がん治療における放射線治療の役割は実は従来考えられていたよりもずっと大きかった可能性が示唆されています。本総説では、従来の放射線治療の役割(=DNA損傷)それ自体が免疫反応をも誘導するという最近の研究を中心にまとめています。また幸運にも放射線免疫学分野の第一人者であるSandra Demaria教授(Weill Cornell Medicine, New York市)に共著に加わって頂いたことで、最新の知見を幅広く総括することができたと自負しています。そして現在、実際にDemaria labにて学ぶ機会に恵まれました。ここでの刺激的な研究を群馬大に持ち帰れるよう、しっかり学んできます!
Japanese Journal of Clinical Oncology
doi:10.1093/jjco/hyaa268
著者の顔画像大須 直人先生
21 AUGUST 2021
Carbon-Ion Radiotherapy Subsequent to BRTO for Hepatocellular Carcinoma with Hepatic Encephalopathy
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入局2年目の大須です。自身初となる症例報告がpublishされました!学生や研修医の皆さんは症例報告と聞くと、「あっ、初歩的なやつね」と思うかもしれません。確かにそれは間違いではないでしょう。しかし、初歩的だから医学的価値が低いというわけではありません。どんな治療法も必ず最初の1症例があり、世界にはその1症例を探している主治医がいるかもしれません。そして、その治療法は後に世界標準になるかもしれません。はじめの一歩が自分の足跡なら嬉しくないですか?
Clinical Journal of Gastroenterology
doi: 10.1007/s12328-021-01395-6
著者の顔画像岡崎 祥平先生
14 AUGUST 2021
Carbon Ion Radiotherapy for Patients with Hepatocellular Carcinoma in the Caudate Lobe
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尾状葉(S1)は肝臓の深い位置にあり大血管が近接かつ複雑に走行しているので、尾状葉に発生した肝細胞癌は手術やラジオ波焼灼、肝動脈化学塞栓療法などの治療が行いにくいことが知られています。しかし、重粒子線治療は局在によらず治療可能であることが多く、尾状葉の肝細胞癌の有望な治療法と考えています。今回、重粒子線治療後のデータを調べ論文にまとめました。その結果、当院で治療した方は全て局所制御されており、「困ったときの重粒子線治療」として重粒子線治療の魅力を世界にアピールできたと思います。
Hepatology Research
doi: 10.1111/hepr.13606
著者の顔画像宮坂 勇平先生
07 AUGUST 2021
Pelvic Insufficiency Fractures after C-ion RT for Uterine Cancers
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子宮癌に対するX線治療後にしばしば骨盤骨不全骨折が生じることが知られていますが、これまで重粒子線治療後の不全骨折については報告がありませんでした。今回、QST病院(旧放医研病院)での症例を解析し報告しました。この論文は、熱血指導医の下、4年ほどかけて執筆しました。指導医の熱に浮かされて、リジェクト(却下)を覚悟でレビュア(査読者)の指摘にガッツリ反論したりもしましたが、最終的に無事アクセプト(受理)されました!信念を曲げないことは大事ですね!
Radiotherapy and Oncology
doi.org/10.1016/j.radonc.2020.11.030
著者の顔画像尾池 貴洋先生
31 JULY 2021
Milky Way over the Earth: Golgi Expands in Response to Irradiation
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夏の夜空を彩る天の川。ではなく、ゴルジ体。夜空の星はいい望遠鏡を使えばよく見えるのと同じで、私達の体もいい顕微鏡を使えばよく見えます。細胞内小器官ゴルジ体の放射線照射への応答については未知な部分が多いのですが、今回私達は超解像顕微鏡を用いてサブμmレベルでの空間的分布を初めて明らかにしました。共同研究者の群馬大・柴田淳史先生に感謝致します。
Medical Molecular Morphology
doi: 10.1007/s00795-020-00277-z.
著者の顔画像Sung Hyun Lee先生
24 JULY 2021
Calculation of Stopping-Power Ratio from Multiple CT Numbers Using Photon-Counting CT System
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本研究では、重粒子治療計画に必要な阻止能比(SPR)画像を、フォトンカウンティングCTで得られた複数のCT画像から計算しました。実効原子番号と電子密度を計算するための新しいアルゴリズムを提案し、SPRの結果は既存の方法と比較して理論値に近づきました(PMMAの場合、誤差は5.5%から2.0%に減少しました)。 解決すべきハードウェアの問題はまだたくさんありますが(inter-pixel charge sharing, beam-hardening effectなど)、提案された方法は将来臨床でフォトンカウンティングCTを直接使用できるようになることが期待されます。
Sensors
doi:10.3390/s21041215
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