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論文紹介

著者の顔画像柴 慎太郎先生
27 MAR 2021
Differences in LET Affect Cell-killing and Radiosensitizing Effects
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重粒子線のLETの違いが殺細胞効果、化学療法の増感効果にどの程度影響するのかを調べた論文です。結果、低いLETでは殺細胞効果は低く、細胞の生存曲線は光子線に近づき、増感効果は高くなりました。高いLETでは殺細胞効果は高く、細胞の生存曲線は直線的になり、増感効果はほとんどなくなりました。この実験のデータの発表で2016年の米国腫瘍放射線学会に参加させていただきました。2014年から開始した実験で6年かけて論文化までたどり着けました。
Anticancer Research
doi: 10.21873/anticanres.14561.
著者の顔画像髙橋 昭久先生
17 MAR 2021
SwiNG: Simulator of the Environments on the Moon and Mars
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再び、月へ火星へと有人宇宙探査計画がすすめられています。しかし、様々な宇宙放射線が降り注ぎ、地球と異なる重力の宇宙環境にさらされる影響は十分にわかっていません。そこで、月や火星を模擬した世界初の装置を開発しました。本装置は、搭載試料が重力刺激を受ける前に2軸で3次元回転させて無重力を模擬し、さらに1軸回転させて低重力環境を模擬し、その中心軸に252Cf 中性子密封線源を封入することで低線量率放射線長期曝露環境をつくりました。ご支援頂いた方々にこの場を借りて御礼申し上げます。
Life
doi:10.3390/life10110274
著者の顔画像田代 睦先生
07 MAR 2021
Reconstruction of Dose Distributions for Fine Carbon-ion Beams using Iterative Approximation toward Carbon-knife
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細くて高強度の炭素線を微小な標的に照射する「カーボンナイフ」照射法を開発しています。1 mmサイズの微小ビームでは、もはや均一なラテラル線量分布は得られませんが、その分布を正確に知ることは実用上不可欠です。ここでは1 mm2の有感領域を持つ線量計を用いて、0.1 mmの分解能で線量分布を得る方法—逐次近似を用いた線量分布再構成法—を新規に提案し、実験にて実証しました。本手法にて、表面付近での0.2 mm程度の急峻なペナンブラや、ブラッグピーク深さ付近での1 mm程度の幅の線量分布、中心位置でおよそ90 Gy/sの高線量率ビームを定量することが可能となりました。
Physics in Medicine & Biology
doi: 10.1088/1361-6560/abc131
著者の顔画像武者 篤先生
25 FEB 2021
Carbon Ion Radiation-Induced Trismus in Head and Neck Tumors
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放射線性開口障害は食事摂取や口腔清掃などに影響を与える晩期有害事象の一つです。X線治療では、咬筋などへの咀嚼筋線量が関与すると考えられていました。重粒子線治療も同様でしたが、筋組織だけでなく骨構造線量も発症に関与していた事が判明し、筋付着部の影響も考えられました。今後の開口障害発症予防の指標となります。
Cancers
DOI: 10.3390/cancers12113116
著者の顔画像尾池 貴洋先生
15 FEB 2021
Insufficient Methodology Reporting in Radiosensitivity Assessment
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近年、論文に示された実験結果の再現性が低いことが大きな問題となっており、論文のmethods記載を標準化することの重要性が叫ばれています。本研究では放射線感受性評価のゴールドスタンダードであるコロニー形成法について1672報におけるmethods記載内容を調査し、その約1/3において線量率や実験の反復回数などの重要な実験パラメータの記載が不十分であることを明らかにしました。
Journal of Radiation Research
doi:10.1093/jrr/rraa064
著者の顔画像久保 亘輝先生
05 FEB 2021
Skin Dose Reduction by Layer-Stacking Irradiation in CIRT
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重粒子線治療の照射方法のConventional Passive Irradiation(CPI)とLayer-Stacking Irradiation(LSI)を比較した論文です。LSIはCPIを発展させたものなので、「LSIが優れていた」という当たり前の結果が書かれています。当たり前の結果でも、これまでこういう論文がなかったために新しく論文を書くときに引用に困っていました。 論理的に当然のことであっても、しっかりと形に残すということが次の発展につながるのだと思います。
Frontiers in Oncology
doi: 10.3389/fonc.2020.01396
著者の顔画像小林 大二郎先生
26 JAN 2021
Visualization of Micronuclei Triggering Anti-Tumor Immunity
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肺癌のパシフィック試験以降、放射線治療と免疫治療の組み合わせに急速に注目が集まっています。放射線治療が免疫を惹起する系のひとつにcGAS-STING経路があります。放射線治療によって形成された微小核がこの系を賦活化させることは末梢血リンパ球を用いた研究からすでに報告されていますが、腫瘍本体でどういった変化が起きているかは未知でした。今回我々は放射線治療後に微小核の発現量が増加することを、子宮頸癌の生検検体を用いて初めて報告しました。
Journal of Personalized Medicine
doi: 10.3390/jpm10030110.
著者の顔画像小此木 範之先生
16 JAN 2021
Dose-averaged LET per se Does Not Correlate with Late Rectal Complications in Carbon-ion Radiotherapy
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線エネルギー付与(linear energy transfer: LET)の高さは、放射線抵抗性の腫瘍に対して高い治療効果を示す、炭素イオン線治療の特徴です。しかし、実臨床において、LETの分布は一様ではなく、生体(ヒト)における晩期有害事象にLETが関連しているかは、明らかではありませんでした。線量あたりのLET(Dose-averaged LET: LETd)という指標を用いて、子宮癌における炭素イオン線治療後の直腸晩期有害事象との関連を解析した結果、LETdそのものは直腸晩期有害事象と関連していないことを明らかにしました。
Radiotherapy and Oncology
doi: 10.1016/j.radonc.2020.08.029.
著者の顔画像武者 篤先生
06 JAN 2021
You Can See a Spread-Out Bragg Peak in the Nature of Gunma!!
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Spread-Out Bragg Peakとは重粒子線治療の特徴の一つです。なんと、その特徴のグラフ形状に似た山が群馬にあります。世界へ放射線治療大国群馬のアピールと、世界中の放射線腫瘍学者へ知ってほしいと思い、ありとあらゆる山々から撮影を敢行しました。撮影場所は…お会いして話しましょう!! Published onlineが2020/8/10(山の日)でした。
International Journal of Radiation Oncology Biology Physics
doi:10.1016/j.ijrobp.2020.07.023
著者の顔画像阿部 孝憲先生
27 DECEMBER 2020
CyberKnife for T1N0M0 Lung Cancer Patients with Severe Pulmonary Dysfunction
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サイバーナイフは定位放射線治療に特化した放射線治療装置で、ロボットアームによる加速器の駆動によって多方向からの照射を可能とし、さらにそれが治療中のリアルタイム位置照合と連動することで切れ味鋭い治療を行うことができます。今回、低肺機能の肺癌患者に対するサイバーナイフを用いた定位放射線治療の成績を論文化しました。肺1秒量が1L以下という最もfragileな患者層に対しても重篤な副作用を起こすことなく治療することができました。
Journal of Radiation Research
doi: org/10.1093/jrr/rraa075