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論文紹介

著者の顔画像大須 直人先生
1 NOVEMBER 2020
Carbon Ion RBE for Head-and-Neck Squamous Cell Carcinomas According to HPV Status
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入局1年目の大須です。自身初となる論文がJournal of personalized medicineに載りました!右も左も全くわからず、頑張りたいけど何を頑張れば良いのかすらわからない状態からのスタートでとても不安でしたが、co-first authorの小林先生、指導教官の尾池先生をはじめとした先生方のバックアップの元、入局から半年も経たないうちに、この様にして重粒子に関する研究を形にできたことをとても嬉しく思います。感謝感激です!私の様なズブの素人からでも短期間で一研究者に育て上げる指導体制こそが当科の強みだと感じました!
Journal of Personalized Medicine
doi: 10.3390/jpm10030071
著者の顔画像Narisa Darwis先生
25 OCTOBER 2020
Shaping the Ladder: First Meta-Analysis on Post-RT PSA Bounce
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前立腺癌症例における放射線治療後の一過性PSA上昇(bounce)は生化学的再発と紛らわしいため医療者・患者さん双方にとって悩みの種ですが、多彩な背景因子の交絡によりその実態解明は困難でした。今回、PSA bounceに関する50報の論文をメタ解析し、放射線治療モダリティごとのPSA bounceの発生動態を報告しました。Narisa先生はインドネシア出身の当科リーディング大学院2年生です。3報目の筆頭論文、おめでとうございます!
Cancers
doi: 10.3390/cancers12082180
著者の顔画像柴 慎太郎先生
18 OCTOBER 2020
Compton Camera for Real-Time Monitoring of γ-rays Induced by C-ions
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生体(マウス)に対して重粒子線の照射を行いながら、コンプトンカメラを用いて生体から発せられる511 keVの消滅γ線を測定し、リアルタイムに重粒子線を可視化し観察しました。結果として、照射部位では重粒子線が生体内でエネルギーのピークを作っていることが観察でき、加えて照射により放射化した物質(血液など)が移動し体内に広がっていく様子が観察できました。生体に対して重粒子線照射を行いリアルタイムで観察した研究は世界初であり、今後の医療用コンプトンカメラの開発に寄与する研究と考えています。
Frontiers in Oncology
doi: 10.3389/fonc.2020.00635
著者の顔画像阿部 孝憲先生
11 OCTOBER 2020
Pattern of Local Failure of Locally Advanced Lung Cancer Treated with CCRT
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局所進行肺癌は化学放射線療法で治療しますが、5年生存率は20-30%台と治療成績はいまだに十分とは言えません。今回、治療成績を後ろ向きに解析してどのような再発形式が多いのかを明らかにしました。再発形式を詳細に分析することでそれに対してどのような対策をとることが可能なのか考えることができるようになります。局所進行肺癌に対しては近年免疫チェックポイント阻害薬が使用され治療成績が伸びていますが、放射線治療の役割も大きく非常にhotな分野です。
Anticancer Research
doi: 10.21873/anticanres.14339
著者の顔画像髙草木 陽介先生
4 OCTOBER 2020
Preliminary Results of Carbon-Ion Radiotherapy for Prostate Cancer
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神奈川県立がんセンターでの前立腺癌に対する重粒子線治療の初期成績をまとめました。観察期間はまだ短いのですが諸家の報告と比べても遜色のない成績が得られています。前立腺癌に対する重粒子線治療は有害事象が少なく、安全に治療が提供できていることが示されました。当センターの重粒子線治療施設は稼働開始から今年で5年を迎えます。当施設での重粒子線治療の臨床成績としては初めての報告ができましたことを大変嬉しく思います。今後さらに当センターからも論文発表を進めていきたいと思います。
Radiation Oncology
doi:10.1186/s13014-020-01575-7
著者の顔画像安達 彰子先生
27 SEPTEMBER 2020
Whole-bladder RT for N0 Bladder Cancer in Elderly Patients
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私が育休・産休を挟みながら仕上げた論文です。2時間以上かけて作った図表を子供にPCバンバンで消されたこともありました。色々と思い出深い論文です。内容は高齢者筋層浸潤N0膀胱癌の放射線治療に関する検討です。膀胱癌は特に高齢者に多く、標準治療とされている全骨盤照射では治療に伴う負担が大きくなります。範囲を絞った全膀胱照射でも懸念された周辺リンパ節再発の増加なく、安全に治療を施行することができました。
Anticancer Research
doi:10.21873/anticanres.14267
著者の顔画像酒井 真理先生
21 SEPTEMBER 2020
Dual Energy Window (DEW) is Also Useful for Compton Imaging
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コンプトンカメラは複数のγ線を同時に可視化できることから、核医学への応用が期待されています。複数のγ線を同時に測定する場合、高エネルギーγ線の散乱線の一部が、低エネルギーγ線として測定されてしまいます。現在核医学で用いられているSPECTと、コンプトンカメラでは可視化の手法が異なりますが、SPECTで散乱線除去に用いられているDEW法を応用することで、コンプトンカメラでも散乱線の影響を除去することができました。
Sensors
doi:10.3390/s20092453
著者の顔画像尾池 貴洋先生
07 SEPTEMBER 2020
Short Review on Isogenic Radioresistant Cell Experiments
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がんの放射線抵抗性メカニズムを解明するために、培養がん細胞株に繰り返し放射線を照射することで放射線抵抗性株を樹立し、抵抗性株と親株の遺伝子・分子プロファイルを比較する手法が広く行われています。今回、このような研究デザインで放射線抵抗性を探索した既報の知見をまとめて発表しました。
Annals of Translational Medicine
doi:10.21037/atm.2020.02.90
著者の顔画像佐藤 浩央先生
24 AUGUST 2020
Rationale of Immune Checkpoint Inhibitor and Radiotherapy Combination
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免疫チェックポイント阻害剤の登場は、がん治療を一変させると同時に、がん治療における免疫反応の重要性を明らかにしました。そして現在では放射線治療による様々な免疫反応が明らかになっており、免疫チェックポイント阻害剤がさらに効果を発揮できる環境を作り出すことが分かってきました。これまでの研究結果を総括し、現在数多くの臨床試験が進行中である両者の併用治療の論理的妥当性を報告しました。
International Journal of Clinical Oncology
doi:10.1007/s10147-020-01666-1
著者の顔画像宮坂 勇平先生
10 AUGUST 2020
Radiotherapy for Adenocarcinoma of the Uterine Cervix
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子宮頸部腺癌は子宮頸癌の全体のうち約2割と比較的珍しい癌ですが、関連病院の先生のご協力でまとまった数の治療成績を報告することができました。さらに、病態病理学講座のご協力でCD8陽性T細胞が腫瘍巣内に浸潤している症例で予後が良いことがわかりました。放射線治療の効果には免疫機構が関係しているようです。
Journal of Radiation Research
doi:10.1093/jrr/rrz106