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2018年

近況報告:宮坂 勇平先生(福島県立医科大学)

レジデント便り

 皆様、新年明けましておめでとうございます。入局2年目の宮坂勇平と申します。年初の寄稿が私で良いのか、いささか恐縮ではありますが、近況を報告いたします。私は、2017年10月より福島県立医科大学放射線腫瘍学講座で勤務しております。同門の鈴木義行教授(平成7年入局)、田巻倫明准教授(平成15年入局)をはじめとした先生方に日々ご指導頂きながら業務に励んでいます。

 福島県立医科大学は3年前に鈴木教授が着任され、放射線腫瘍学講座が開講されました。それ以降、放射線治療を受ける患者さんは年々増加し、2017年は治療患者数750名を超え、東北地方ではトップクラスの治療施設となりました。治療装置も更新され、高精度照射の割合も右肩上がりに増加しています(現在、約25%)。

 また、福島県立医科大学は今、大学を上げて免疫治療に力を注いでおり、今年2月から、再発・進行胃癌に対するオプジーボ併用放射線治療の医師主導臨床試験が始まります。今最も注目を浴びる分野の勉強をさせて頂いており、大変嬉しく思います。

 毎日の業務の他には、東京電力福島第一原子力発電所を見学する機会も頂きました。もともと原発周辺地域に住んでいたスタッフの方とお話させて頂き、復興までの道のりの長さや、それでも果敢に取り組むスタッフの皆さんの熱意を感じました。

 私は2017年9月まで千葉県にある放射線医学総合研究所病院で1年間勤務し、それ以前は群馬大学医学部附属病院放射線科で勤務していましたが、それぞれの施設での治療方法、治療方針の違いから多くのことを勉強させて頂いています。これは放射線治療に限った話ではないと思いますが、同じ疾患に対する同じ治療であっても、地域や病院によって異なることは多いものなのだと思います。群馬大学腫瘍放射線学講座は国内外を問わず多くの施設で勤務・研修が可能であり、幅広い視点を持つという意味で、非常に良い環境であると感じています。是非、がん治療、放射線治療に興味のある学生さんや研修医の先生には1度、じっくりと見学・研修に来て頂ければと思います。

 最後になりましたが、同門の先生方にはいつも大変お世話になっております。今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。


2018年1月吉日