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2021年

寄稿‐放射線腫瘍医のステキな週末:穴倉麻衣先生 (群馬大学)

レジデント便り

 こんにちは!2017年卒、後期研修医2年目の穴倉(あなくら)と申します!当メルマガの編集委員の1人です。本号より連載企画「放射線腫瘍医のステキな週末」をスタートします!当科医師の趣味や週末の過ごし方など、普段の仕事姿とはまた違う一面について掘り下げていきたいと思います!初回は僭越ながら穴倉が担当させていただきます!

 突然ですが、皆さんカレーはお好きでしょうか。私は無類のカレー好きなのですが、中でもインド・パキスタン系のカレー(以下、単にカレーという)を偏愛しています。スパイス10数種類を家に常備し、時間さえあれば作って食べています。作るのはこってり濃厚な、いわゆる北インド系のカレーが多いです。お店の味もいいですが、自分で作ると自分好みの味に作れますし、何より作る工程が奥深くて楽しいです!

 下の写真は、現在私が実際に使っているスパイスBOX/ラックです。よく使うものについては数百g単位で購入することもあるのですが、数年前にクローブというスパイスを桁ひとつ間違って購入してしまい、自分の一生ではおそらく消費しきれないくらいの量を抱えています...。

 私がカレーにどっぷりはまってしまったのは、医学部に入学したときの部活勧誘の過程で、とあるカレー屋に連れて行ってもらったことがきっかけです。私は地元の富山大学出身なのですが、富山県射水市というところにそのカレー屋、カシミールはありました。お店は国道8号沿いにあるプレハブ小屋で、一見さんにはかなりハードルの高い外観ですが、口コミやSNSを通じて少しずつ知られるようになっていったようです。そして雑誌d〇ncyu(2014年7月号)で取り上げられ「富山に行ったら、パキスタンだった」と評されたほか、ちょうど1年前には「○○〇の知らない世界」でもちらっと登場しました(プレゼンターの方がすばらしかった...)。

 カシミールのカレーはどれも美味しいのですが、中でもチキンバターマサラが絶品で、かつ強烈な中毒性がありました。しばらく食べていないと禁断症状が出てくるので、多い時では週に4回ほど通っていました(外食費がかさむのでバイト掛け持ちで工面)。するとパキスタン人?の店員さんに顔を覚えてもらえ、しまいには「いつもの、でいいネ?」と注文しなくても出てくるようになりました。そして、いつからか食べに行くだけでは飽き足らず、こんな本場の味を自分の手で作れたらという思いが日に日に強くなっていきました。

 インドあたりに行きたいなと思いながらネットサーフィンしていた数年前のある日、旅行会社〇ISのツアーオプションで「インドのとある民家でカレー作りを教わる」という趣旨の企画を見つけてしまいました。これだ!と思い立った私は、2018年9月(初期研修2年目の夏休み)に単身インドに飛びました。カレー作り体験をさせてもらったのは、北インドのデリーの街中にある比較的裕福そうなお宅でした。まず近くの市場にスパイス等の材料を買いに行くところから始まり、その家のお母さんにカレーやチャパティ作りを教わりました。そのカレーはシンプルながらも深い旨味のある味で、レストランとはまた違う家庭の味でした。帰国してからは教わったことを元にレシピを再現し、それからもう何十回と繰り返し作るほどお気に入りのカレーになっています。

カレー作り体験でのメニュー. 右上から時計回りにじゃがいものサブジ、卵カレー、
バターチキンカレー、ダルカレー.

 この体験の他、世界遺産なども巡って観光もしました。国内線の飛行機に乗って南側にも行ったので、素朴であっさりとした南系のカレーも食べることができました。道中の食事はほぼ、何らかのスパイスで味付けされたいわゆるカレーでしたが、私にとっては毎度最高のひと時でした。現地ガイドさんには「毎回美味しそうにたべるネ~」と度々感心されました。食事のたびに歓声をあげる私が面白く見えたかもしれません。インドには1週間程度滞在したのですが、その間日本食もマックも全く恋しくなりませんでした。少なくとも食に関して言えば、私はインドでも生きていけるのだと思います。

ある日食べた南インドカレー.何かの豆のカレーです.

 放射線科の先生方の中にはカレー好きの方が一定数いらっしゃって、度々カレー談義で盛り上がります!コロナ禍前は上の先生と実際にカレーを食べに行ったりもして、カレーを通じた縦のつながりもあります(通称:カレー部会)。もし学生さん、研修医の先生で同じような趣味の方、興味のある方がいらっしゃればぜひ語り合いましょう!放射線科はワークライフバランスも抜群で、プライベートの時間もしっかり確保できるので、バリバリ働きながら趣味も充実できますよ!

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!

(この寄稿は群馬大学腫瘍放射線学教室メールマガジン第182号(2021年2月)に寄せられたものです)