近況報告:岡崎 祥平先生(埼玉医科大学国際医療センター)
■ はじめに
皆様こんにちは。医師5年目(入局3年目)になりました岡崎祥平です。
平成27年に群馬大学腫瘍放射線科学教室に入局し、群馬大学医学部付属病院で半年程度勤務した後、同年12月より現在の職場である埼玉医科大学国際医療センター放射線腫瘍科で勤務をしています。また平成28年に大学院博士課程(リーディングプログラム)にも進学し、今年で2年生になりました。臨床や研究等で多くの経験をさせていただいており、ご指導くださっている医局の先生方には大変感謝をしています。
この度、近況報告の機会をいただきましたので、埼玉医科大学国際医療センターでの勤務や大学院の研究につき報告をさせていただきたいと思います。
■ 埼玉医科大学国際医療センターについて
埼玉医科大学国際医療センターは群馬大学からおよそ70km南の埼玉県日高市に位置しています。当院の周辺はとても自然が豊かで、越生町の梅林や飯能市のレジャー、毛呂山町のゆずなど、近隣に多くの観光スポットや名産品があります。また小江戸の町として知られる川越市も近く、自然の面でも文化の面でも大変魅力的な地域です。
当院はがん・心臓病・脳卒中に特化した病床数700床の大学病院です。私たち放射線腫瘍科はがんに特化した包括的がんセンターの一部門として構成されており、全身のあらゆるがんに対する治療を行っています。年間放射線治療患者数は約1300~1400人で、国内では常時ベスト10以内、大学病院としては最多の症例数を誇ります。
当院は外部照射、小線源治療ともに充実しており、直線加速器による強度変調回転放射線治療(VMAT)やサイバーナイフを用いた定位放射線治療(SRT)などの高精度外部照射、およびCTやエコーを用いた3次元画像誘導小線源治療(3D-IGBT)が行われており、粒子線以外の放射線治療を幅広く学ぶことが出来ます。
当科の常勤医は同門の加藤眞吾先生、野田真永先生、小松秀一郎先生を含めた6名ですが、その6名で年間1300人以上の患者の診療にあたりますので、私たち若手でも多くの症例を担当し様々な臨床経験を得ることが出来ます。土地柄のせいか進行期症例が多いのも当院の特徴で、治療方針に迷うことも多々ありますが、当科には上級医の先生方に相談しやすい雰囲気があり、その度にフィードバックをいただくことができ日々大変勉強になっています。
臨床だけでなく研究の面でも加藤眞吾先生や野田真永先生をはじめ上級医の先生方にご指導をいただいています。現在は当院で3D-IGBTを行った子宮頸癌の治療成績や局所再発因子などについてデータをまとめています。この研究については今年5月に奈良で開催されました日本放射線腫瘍学会小線源治療部会のシンポジウム内で発表する機会をいただき、大変貴重な経験になりました。
■ 大学院研究について
大学院では、埼玉医科大学国際医療センターでの研究にも関連しますが、商用ソフトウェア(MIM Maestro©)を用いた子宮頸癌の放射線治療における線量合算をテーマに研究に取り組んでいます。物理の知識を要するテーマのため分からないことばかりで、思うように研究が進まない時期もありましたが、村田和俊先生のご指導のもと1つ1つを解決しながら何とか研究を進めています。大学院講義でのプレゼンなど、度々研究の成果や進捗状況を発表する機会があり、その度に中野先生をはじめ医局の先生方に熱心なご指導やご助言をいただき、そのおかげで徐々に研究の方針が定まってきました。この研究を早めに論文にできるよう引き続き研究を進めていきたいと思います。
■ おわりに
現在は臨床の面でも研究の面でも充実し、日々貴重な経験をさせていただいています。入局当初は本当に何も分からないひよっ子だった私ですが、周りの先生方に親身になってご指導をいただいたおかげで、少しずつですが成長しているのを実感しております。
これからも臨床に研究に鋭意努力致しますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。