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2018年

入局挨拶:熊澤 琢也先生(群馬大学)

レジデント便り

 2018年度より入局させていただきました、熊澤琢也と申します。どうぞよろしくお願い致します。

 出身は神奈川県川崎市で、高校が横浜市中区にある聖光学院高等学校です。JRS等でみなとみらいに出張をするときには、毎度懐かしさを感じています。群馬大学医学部に入学する前、東京大学農学部にて、深海のカイメンやクモヒトデから抽出を行った後、分析化学的手法を用い、脂肪細胞を分化誘導する物質の探索を行っていました。新規糖尿病薬のリード化合物を発見するという目的を持ち日々基礎研究を行う中で、実際の臨床現場を知りたい気持ちが強くなり医学を志すようになりました。

 群馬大学入学後は、生体調節研究所で細胞死のメカニズム、主にMAPキナーゼ等リン酸化経路によるアポトーシスやネクロプトーシスの制御に関するテーマを、分子細胞生物学的手法を用いて研究を行っていました。細胞死はアポトーシスとネクローシスという従来の大きな枠組みから、近年概念が複雑化し、注目されている分野です。今年度から大学院研究を始めさせて頂きますが、放射線腫瘍学の研究にも何か生かすことができたらと考えています。

 放射線科入局を志したきっかけは、ポリクリの時に感じた研究志向で若手の先生も積極的に活躍されているという雰囲気に惹かれたことでした。昨年度は11か月初期研修として選択をしましたが、先生方に放射線治療のイロハを熱くご教授頂く中で、今後も放射線治療に身を置きたいと考えるようになりました。

 今年度の専門医制度改定に伴い、上半期は同院放射線核医学科で半年間後期研修を行っています。CT、MRIの読影だけではなく、エコーやIVRなど幅広く研修する機会を得ることができました。日々ノルマを熟すべく読影にあたっていますが、この時期に診断医の先生方にご教授頂け大変幸せに感じています。今後放射線腫瘍医として働く際に、生かすことができればと考えています。

 御退官、御栄転される先生方が多い中、昨年過ごした中だけでも、大きな変化の時を迎えていると感じています。臨床、研究共に研鑽を積み、次の世代の人材になれるよう精進したいと存じます。

 今後とも御指導御鞭撻のほど、よろしくお願い致します。