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2017年

近況報告:入江 大介先生(奈良県立医科大)

同門の先生より

 お世話になっております。9月1日をもって奈良県立医科大学に赴任しました入江大介です。長谷川正俊先生にご指導頂きながら日々頑張っております。今回は奈良県や奈良県立医大のことをご紹介させていただきます。

 奈良県は内陸で山が多く、群馬県と似ています。お隣の京都、大阪と合わせて「京都着倒れ、大阪食い倒れ、奈良は寝倒れ」と言われますが、奈良の寝倒れとは本来、寝過ごすと損をするという意味から生じました。しかし近年は奈良県民のあくせくせず穏やかな気風を表す言葉として用いられています。

 奈良県立医科大学は1947年に設置されており、場所は初代天皇である神武天皇を祀る橿原神宮の近くです。附属病院は病床数992床と規模が大きく、増築を繰り返した複雑な構造もあり、私はまだ全容を把握できておりません。

 その中で放射線治療科はE棟の地下1階に外来、治療機、位置決めCT室、治療計画室、カンファレンス室と大部分の機能が集中しています。放射線治療医は9名、うち週5日勤務しているのは6名です。放射線治療に関わるスタッフの数は多く、医師、看護師、放射線技師(うち物理士5名)、事務員合わせて30名、さらに常勤の医学物理士も1名在籍しています。治療機はバリアンのリニアックが4台あり(TrueBeamが2台)、さらに全室にExacTracが導入されています。年間の治療患者数は800人を超え、うちIMRTが300〜400人です。IMRTの割合が高く、日常的に行われています。診療の流れは初診患者がそれぞれの医師の専門臓器を元に割り振られ、その医師が治療計画からフォローまで一貫して担当していくという方式です。これらを長谷川教授が統括しており、日々熱心かつ丁寧にご指導を頂いています。またもう一つご紹介させて頂くと、関連病院の一つ、天理市の高井病院では陽子線治療の導入が進められており、来年に治療開始予定となっております。

 奈良医大の特徴の1つとして、多くの学生がそのまま奈良医大を研修先に選ぶというものがあります。京都、大阪が近いながらもあまりそちらに流れないところに、何か特別な魅力があるのではないかと見ています。そう言ったところもよく見ていきたいと思います。

 距離は離れましたが、何卒、引き続きのご指導の程よろしく御願い致します。