第9回日本放射線外科学会会長挨拶:高橋 健夫教授(埼玉医大総合医療センター)
同門の先生より
第9回日本放射線外科学会開催に際して
このたびは第9回日本放射線外科学会学術大会をお世話させて頂くことになり、大変光栄に存じます。
本学会は全国の放射線外科治療に携わる医師、医学物理士、診療放射線技師の方々が一同に会し交流を深め、radiosurgeryに関する医学の進歩の促進、社会に貢献することを目的としております。本学会は日頃の臨床での問題点をさまざまな専門領域の会員の皆様で議論できることが大きな利点であり、相互理解を深める場として大変意義深い学会であります。本学術集会では臨床研究の成果の発表、教育講演やセミナーによる生涯教育を推進してまいります。
放射線治療は治療機器の進歩とともに大きな発展をとげ、外科手術とともに局所療法の2本柱としてがん医療に大きな貢献を果たしています。定位放射線照射、強度放射線治療は全国に普及しつつあり、高い局所制御と有害事象を抑えた治療が可能となり、がん治療における放射線治療の期待は大きく高まっています。体幹部放射線治療はわが国で開発された技術であり、重粒子線治療をはじめとする粒子線治療もわが国で大きく発展しております。これらの治療法のがん治療における今後の方向性について、展望を議論できればと思います。第9回となる本会では「新たな放射線外科の創造―生物学と臨床の融合―」をテーマといたしました。がん治療戦略の中での定位放射線治療の役割について、免疫学をはじめとする基礎医学との融合の観点からも議論を深めていきたいと思います。
川越は小江戸と呼ばれ古い蔵造りの街並みがのこる素晴らしい観光地で、首都圏からの交通の便が良いところです。本学術集会とともに川越の伝統文化にも触れていただき、ご堪能いただければ幸いです。
第9回日本放射線外科学会
会長 髙橋 健夫