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卒後教育・専門研修について

■ 放射線科専門研修の流れ

放射線科の専門医制度は下の図のような二段階になっています。

カリキュラム1

2018年度より専門医制度のシステムが大きく変化しました。第一段階目の「放射線科専門医」は、従来の日本医学放射線学会による認定ではなく、全科共通の日本専門医機構による認定となりました。それにより放射線科専門医取得を目指す専攻医は日本専門医機構が認可した専門研修プログラムで3年間の研修を行う必要があります。

2年間の初期研修修了後、最初の3年間は「放射線科専攻医」として放射線治療領域だけでなく画像診断・IVR・核医学領域を含めた放射線科領域全般に関して研修を行い、第一段階である「放射線科専門医」受験資格を取得します。

放射線科専門医取得後は、放射線治療に特化してさらに2年間の専門研修を行い、2段階目の「放射線治療専門医」を取得します。

最短(卒後8年目)で放射線治療専門医取得を目指すためには、卒後3年目から専門研修プログラムでの研修が必要となります。

2段階目の放射線治療専門医については現在のところ従来の日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会の共同認定のままとなっており、放射線治療専門医取得のために必要な研修プログラムは設定されていません。

■ 群馬大学医学部附属病院放射線科専門研修プログラムについて

本プログラムは群馬大学医学部附属病院放射線科・核医学科を基幹施設とし、専門研修連携施設として群馬県内12施設、県外7施設を加えた計20施設で構成されています。(関連病院の詳細については下記リスト参照)

放射線科専門医(第一段階)取得までの3年間は、放射線診療に関わる物理・生物などの基礎的な知識の取得と、放射線治療・画像診断・核医学の各分野の実地研修を通して放射線医学全般の診療能力を身につけることを目標とします。

3年間の研修コースの実例を以下に示します。

カリキュラム2

3年のうち、最低1年以上は群馬大学病院で放射線治療・診断の両分野を研修します。専攻医本人の希望や、専門医取得に必要な経験症例数によって両分野の期間は変更可能です。群馬大学病院には大学病院としては日本唯一の重粒子線治療施設があり、最先端の重粒子線治療を経験できます。

連携施設には日本で有数のハイボリュームセンターである大学病院・がんセンターが含まれており、幅広い腫瘍の放射線治療を経験できます。

希望者には後期研修中の大学院への進学を勧めています。当教室では放射線治療に関わる生物・物理の基礎研究が活発に行われており、大学病院・連携施設での研修を行いながらの研究、学位取得が可能です。当教室には放射線生物・物理を専門とするスタッフも多数在籍しており、学位取得後基礎研究を継続することも可能です。

群馬大学 放射線科で後期専門研修を希望される方は、群馬大学医学部附属病院のシニアレジデントに応募していただく必要があります。
詳しくは 群馬大学医学部附属病院臨床研修センターHP をご参照ください。

■ 放射線科専門医取得後の専門研修

当教室の関連病院は関東一円を越えて広がっており、地域に根ざした放射線治療から最先端の高精度治療まで、あらゆるタイプの放射線治療が経験できます。(以下の図ではスペースの関係で一部病院名のみ記載:クリックすると拡大表示します)

カリキュラム3

● 放射線治療部門責任者が当教室出身の病院

    • 群馬県立がんセンター(群馬県太田市)
    • 前橋赤十字病院(群馬県前橋市)
    • 高崎総合医療センター(群馬県高崎市)
    • 日高病院(群馬県高崎市)
    • 伊勢崎市民病院(群馬県伊勢崎市)
    • 渋川医療センター(群馬県渋川市)
    • 桐生厚生総合病院(群馬県桐生市)
    • 埼玉医科大学国際医療センター(埼玉県)
    • 埼玉医科大学総合医療センター(埼玉県)
    • 自治医科大学さいたま医療センター(埼玉県)
    • 獨協医科大学越谷病院(埼玉県)
    • 埼玉県立がんセンター(埼玉県)
    • 埼玉県立循環器呼吸器病センター(埼玉県)
    • JCHO東京新宿メディカルセンター(東京都)
    • 松戸市立総合医療センター(千葉県)
    • 自治医科大学(栃木県)
    • 栃木県立がんセンター(栃木県)
    • 筑波大学(茨城県)
    • 神奈川県立がんセンター(神奈川県)
    • 佐久総合病院 佐久医療センター(長野県)
    • 長野市民病院(長野県)
    • 静岡県立総合病院(静岡県)
    • 奈良県立医大(奈良県)
    • 福島県立医大(福島県)
    • 富山大学(富山県)

● 教室員を派遣している病院

    • 深谷赤十字病院(埼玉県)
    • 都立駒込病院(東京都)
    • 放射線医学総合研究所 重粒子医科学センター病院(千葉県)

● 海外留学について

当教室からはこれまで多数の海外留学者の実績があり、希望者には海外留学のチャンスもあります。

過去に海外留学した放射線腫瘍医

野田 真永 平成19年8月〜
平成21年7月
Massachusetts Genela Hospital/Harvard Medical School、Ohio State University(アメリカ)
白井 克幸 平成21年6月〜
平成23年7月
Ohio State University(アメリカ)
若月 優 平成21年9月〜
平成23年4月
Massachusetts Genela Hospital/Harvard Medical School(アメリカ)
田巻 倫明 平成22年9月〜
平成23年9月
International Atomic Energy Agency(オーストリア)
河村 英将 平成23年4月〜
平成25年3月
Massachusetts Genela Hospital/Harvard Medical School(アメリカ)
岡本 雅彦 平成23年6月〜
平成25年3月
Ohio State University(アメリカ)
加藤 弘之 平成25年2月〜
平成27年12月
Heidelberg University(ドイツ)
吉本 由哉 平成25年8月〜
平成27年6月
Karolinska Institutet(スウェーデン)
神沼 拓也 平成27年1月〜
平成28年3月
Massachusetts Genela Hospital/Harvard Medical School(アメリカ)
尾池 貴洋 平成27年6月〜
平成30年6月
National Institutes of Health(アメリカ)
吉田 大作 平成28年4月〜
平成29年3月
Massachusetts Genela Hospital/Harvard Medical School(アメリカ)
武者 篤 平成30年10月〜
令和1年9月
Massachusetts Genela Hospital/Harvard Medical School(アメリカ)
村田 和俊 令和1年5月〜
令和2年3月
Medical University of Vienna (オーストリア)