御礼と今後の抱負ー鈴木義行教授 (福島県立医科大学)

平成7年入局の鈴木義行です。この度、平成26年8月1日付けで、福島県立医科大学医学部・放射線腫瘍学講座の主任教授を拝命いたしました。群馬大学大学院医学系研究科腫瘍放射線学教室(旧・放射線医学教室)の皆様方には、入局後約20年に渡り、学生時代(準硬式野球部)も含めると四半世紀以上の長きに渡り、御指導いただきましたこと、心より感謝申し上げます。
福島県立医科大学の放射線腫瘍学講座は、これまで放射線診断と放射線治療の両方を担ってこられた放射線医学講座から放射線治療部門が分離し、総勢5名の医師でスタートしました。診療の方は、2台のライナック(8年・16年目のベテラン機器)と昨年度導入されました小線源治療装置(RALS)1台で、年間約600名の患者さんの治療を行っております。
さて、ご存じの通り、放射線治療の分野は、機器やIT技術の進歩に伴い急速に発展を遂げております。群馬大学在任中には、重粒子線治療も含め、先端治療のほとんどを経験させて頂きましたが、このような機器の急速な進歩をしっかりと取り入れて行くことは学問的にも重要です。福島県立医大でも、来年度には、ようやく最新型のライナックを導入予定でして、今から導入後に行うべき事をあれこれと考えております。
しかし、一方で、いわゆる“腫瘍学”や“生物学”を無視し、「最新の治療機器でピンポイントに大量の放射線を照射すれば良いのだ」、といった考えが放射線治療医にも広まってきているようにも思えます。群馬大学腫瘍放射線学教室で腫瘍学を叩き込まれた(と思っています…)私にとっては、“許し難て~”(中野教授風に)考え方であります。放射線治療は、がんの集学的治療の一翼を担っており、また、我々自らRadiation “Oncologist”(腫瘍医)と名乗っている訳ですので、“がん病態”や“放射線生物学”をしっかりと理解して診療にあたれるよう、これまでも継続して行って参りましたトランスレーショナル研究・等も行いながら、福島県立医科大学での学生・医師の教育・育成に努めていきたいと考えております。
全国を見渡しましても、放射線治療学と放射線診断学の講座が各々独立している大学は、いまだ約1/4程である中、放射線治療学講座の新設を決断された福島県・県立医大、そして福島県民の皆様の期待は大変大きいものと理解しております。患者さんはもちろんのこと、福島県内外の医師・医療スタッフから信頼される、そして多くの医学生が入局を希望してくれる講座を、志同じくする仲間と共に創っていきたいと考えております。何分浅学非才の未熟者ではございますが、精一杯努力して行く所存ですので、引き続き、御指導・御支援の程、宜しくお願い申し上げます。